2020-03-31

イギリス政府に学ぶ、経営数字を理解する大切さ|イギリス

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ベーシックインカム制度を早々に提示し、NHS(ナショナルヘルスサービス)の医療システム崩壊阻止にも力を入れるイギリス。一方日本では倒産の連鎖と、医療崩壊の危機が懸念されています。




売上ゼロの不安を本当に理解出来ているのか?

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日本にはサラリーマンという文化が根強いためか、多くの議論は”個人や世帯への支援”に集中しているように見えます。”瞬間蒸発”するであろう数万円程度のお金の供給で、何の問題が解決出来るのか私には分かりません。


街中で話を聞いていくと、お店を経営したり、オーナーから任されている皆さんの危機感は、そのような悠長な議論では済まないレベルに至っています。

本当に人が来ないんだよ・・・

と悩んでいたのはある中華料理店の店長さん。たまに会話をする仲ですが、ディナー時間帯の売上減少が止まらないそうで顔には疲れが滲みます。

・家賃
・仕入れ
・人件費
・光熱費
・・・・

お店の運営には常にお金がかかるもので、一方的なロックダウンや自粛要請の強化で売上がゼロになれば、当然それらのコストは全て持ち出しになります。

もし利益の蓄えが無ければ、どこからか資金を調達して充てるしかありません。よっぽど運が良くない限りそれは借金(負債)となるでしょう。国が無利子で融資する支援もあるようですが、”融資はいつか返すもの”です。借金に違いはありません。

エンドが見えればまだ良いですが、今回のコロナウイルスは全く終結時期が見えません。借り入れた資金でも不足するとなれば、再度負債を増やす事に繋がりかねません。売上が無ければ借金を返えせない、次の借金が出来ない・・・つまり負の連鎖が続いたり、破綻する危険性が非常に高いのです。


イギリスのようにベーシックインカムが提示されれば、お店は人件費の負担を大分軽減出来ますし、休業をする余裕が出るので自粛への対応も可能になります。少なくとも早々に負債を増やすよりも、ずっと良い条件と言えるでしょう。

きっとイギリスの政府には、経営数字を理解出来る人材が居て、適切な解決策を提示する事が出来たのではないかと感じます。もしかしたらリーダー自身が、それを十分に理解しているのかもしれません。


果たして日本のリーダー達に経営の仕組みを理解出来ている人は居るのでしょうか?場当たり的な対応の数々は、諸所リテラシーの低さを連想させます。(あくまで想像ですが)

個人もそうですが、このような状況では自分の資産状況を良く理解し、自らの頭で考えて生き残るしか無いようです。こういう時は流動的な資産で周囲を固めるのが、戦略の一つになるかもしれません。




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